先日は個別運動講座の第2期初回でしたが、今回は特別に第1期最終回の振替と重なりました。施設空調の故障によって振替日までに空白期間があり、それが夏の暑さとちょうど重なりました。通常は2ヶ月で終了する予定でしたが、振替によって初回から4ヶ月後の受講者の変化に立ち会えるのは、結果的に貴重な経験となりました。久々に会う受講者の方々が口を揃えて「暑くて運動できてなかった」と言っていました。お互いに「夏前に何をやっていたっけ」そもそも「講座に申し込んだ動機って何だっけ」状態だったので、改めてそこを振り返りながら運動を通して個別に合った身体機能の評価とアドバイスを実施していきました。真夏の空白期間に運動習慣や身体に対する主訴や要望はリセットされた面はありましたが、その時やっていた運動効果までがリセットされてるわけではなかったことを確認できたことは収穫でした。むしろ一度忘れた上で再び思い出そうとする過程は、通常回では得られない学習効果をもたらすと思います。
偶然、初回と最終回が重なりましたが、受講者に共通していたことは、目に見える新しい運動や、正しいだろうと思っている理想の自分、または若い頃の自分と比較して正解を見失ってしまうということです。
不正解はあっても、正解はない。運動方法にせよ、生活習慣にせよ、その人にとって大切なことはその人の身体や生活の中にしかありません。地味で種目も少ない運動でも、身体感覚が変化することを充分に感じてもらえたようで良かったです。単に運動する機会を与えるのではなく、その中で何かを学び、自分自身の身体と向き合っていくきっかけになれば幸いです。
これからも臨床から得た知見を地域へどんどん還元していきたいと思います。
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